Fetal Abnormality Diagnosis Assistant System
奇静脈接合(azygos connection)
・多脾症候群や無脾症候群でみられる。
・胸腹部で大動脈と拡大した奇静脈静脈が並んで観察される。
・下大静脈の異常による奇静脈経由の側副血行路。
・奇静脈の拡大がみられる。
奇静脈接合の例
奇静脈接合(多脾症候群)(29w)
妊娠29週胎児の胸腹部冠状断像である。腹部から胸部まで、大動脈とほぼ平行に走行する拡張した血管像を認める。これは、多脾症候群でみられる奇静脈接合により拡張した奇静脈と考えられる。多脾症候群は、概念的に両側左側構造(bilateral
left sideness)と考えられており、下大静脈欠損を高頻度に認めるため、奇静脈から上大静脈への接合により静脈還流がなされている。このため奇静脈の拡張が生じる。本所見は、心ブロックによる胎児徐脈を合併する心奇形の存在とともに、多脾症候群を疑う重要な所見である
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