Fetal Abnormality Diagnosis Assistant System
多嚢腎(multicystic dysplastic kidney)(Potter type II)
・集合管の拡大に由来する腎の嚢胞による疾患。
・新生児の腹部腫瘤のなかでも頻度がかなり高い。
・腎を占拠する1〜2cmの多数の嚢胞。
・合併奇形:心奇形、中枢神経系奇形(水頭症、小頭症、二分脊椎)、消化管奇形(横隔膜ヘルニア、十二指腸閉鎖、鎖肛、食道気管支瘻)、口唇裂など。
多嚢腎の例
多嚢腎(28w)
胎児腹部縦断像で、左腎に多発性の嚢胞像が認められ、多嚢腎(multicystic
kidney) の所見を呈する。羊水腔は十分存在しており、羊水過小の合併はない。多嚢腎(multicystic
kidney)は、片側性に発生することが多く、患側腎は機能していない。両側性に発生した場合は、予後不良であるが、本症のように片側性で、羊水量型もたれている場合は、予後良好である。
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