Fetal Abnormality Diagnosis Assistant System
両側腎無形成(Potter症候群)
・Potterが1946年に最初に報告した、両側の腎無形成と特徴的な顔貌を呈する病態。
・羊水過少、肺低形成を伴い予後不良の疾患。
・顔貌は、押しつぶされた鼻、内眼角から頬部に伸びる異常な皺、大きく薄い耳介、小下顎。
・四肢の関節屈曲拘縮、内反足。
・狭胸郭、肺低形成、腎無形成。
・多嚢胞腎など他の腎異常に伴う羊水過少により同様の症状を呈するものもPotter症候群として扱われる。
・予後は絶対的に不良。
羊水過少の例・Potter症候群
Potter症候群(羊水過少)(22w)
妊娠22週胎児の胸部・腹部矢状断像である。膀胱の尿貯留像を全く認めず、腎臓の超音波像も両側とも認めない。また、羊水腔はほとんど確認できず、著明な羊水過少を認める。以上の所見は、両側腎無形成に一致しており、Potter症候群と診断した。Potter症候群は、無機能腎(両側腎無形成、多嚢胞腎)のため羊水過少となり、肺低形成や、胎児圧迫による顔面異常(Potter顔貌)、関節屈曲拘縮、異常肢位をきたす予後不良疾患である。
前に戻る 最初に戻る