Fetal Abnormality Diagnosis Assistant System
prune belly症候群
・腹壁筋の欠損、腎尿路系奇形、両側停留睾丸を3主徴とする。男児に多い。
・病因は腹壁筋、尿路平滑筋などの間葉系の発育不全。
・巨大膀胱、尿管拡張、水腎症、嚢胞腎、腎低形成、羊水過少、羊水過多を伴う場合もある。
・合併奇形:心奇形、腸回転異常、内反足。
・羊水過少例では胸郭変形・肺低形成を伴うことがある。
・13トリソミー、18トリソミー、21トリソミーで起こることがある。
・腎機能の程度により予後は大きく異なる。胎児手術の適応となることもある。
prune belly症候群の例
prune belly 症候群(28w)
胎児腹部横断像である。腹部背側は隔壁を有するエコーフリースペースにより占められ、腹側には腸管によると思われる高輝度エコー像を認める。このエコーフリースペースは、拡張した尿管によるものと考えられた。水腎症、巨大膀胱も認められ、尿道の閉塞があるものと考えられた。本症は、腹壁筋欠損、腎尿路系奇形、停留睾丸を三主徴とするprune
belly(干しすもも腹)症候群で、筋欠損のため、腹壁が干しすもも様に見えることから命名されたものである。本症候群の腎尿路系奇形には、水腎症、水尿管、巨大膀胱、尿道狭窄、尿道閉塞、嚢胞腎、腎低形成などがあるが、腎機能不全が生じない限り、必ずしも羊水過少は生じない。
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